今は亡きSAAB社についての考察
長年、SAAB車を乗り継いできたので、SAABについての僕なりの考察を書いてみました。
サーブ社の失敗は、ジャガーよりも少ない生産数の車なのに、実用車として世界市場に打って出たことだろうと思う。
何十年も前の話。
スキーの温泉旅館で同じ露天に入っていたスエーデン人に「僕の車はSAABだ」と話したら、彼はボルボかと聞き直してきた。
三度目にやっと分かったときには、「ああ、スカニアか」という。
”ダットサンか日産か”の話ではない。知名度だろうか。
スエーデン製のジェット機はSAABブランドでスカニアではないのだが・・。
良い本です。
西部自動車からディーラーを変更する時に、スエーデン大使の質問に同席させていただいたことがあります。
質問の内容は「どの総代理店ディラーがいいか」という質問でした。
当然、僕らはヤナセをおした。
思っても見なかった事ですが、彼らはミツワ自動車を総代理店ディーラーとして選択した。
僕を含めて日本中のサーブユーザーが違和感を持って整備を受けた戸惑ったと思います。
まあ、コーンズでなくてまだましか?
ミツワ自動車の整備士の人達も、ポルシェを崇拝しているのに前輪駆動のSAABとは、社内でも形見が狭かったかもしれません。
車を持っていった時に、”冷たく活気が無い”と感じたのは僕だけだったか?
初期のベンツとアウディの関係のように、ポルシェオーナーの奥さんに売ろうとしても、極寒の北欧のターボ車で、ハッチバックデザインがメインのSAABはいささか押しにくい選択肢だったと思います。
リッチ層のスポーツカー・ポルシェと、平均所得層+ の前輪駆動ターボ車サーブではミスマッチとしか思えません。
おそらく同じようなことは世界中で起きていたのだろう。スエーデン国策としてのミスマッチだったと思う。
その後、ヤナセに変わったのだが、時既に遅し。
(ヤナセについては、社会人になった時にヤナセに面接に行って、当時の僕の大学の先輩だった支店長に100%入社OKをもらっていていたのに、他の総合商社に入ってしまった負い目はありますが、あくまで僕の個人的見解)
*SAABを語る時に、確信を持って言えることは、”6気筒”を投入できなかったことが最大の失敗だったと思う。
9000タラデガを西部自動車から購入したときには650万円ほどの車だったと思う。
追い越し加速はポルシェを凌ぐと入っても、4気筒+ターボありきで、より上のサーブといっても選択肢はない。
SAABは93、95。 9-3、9-5 と2択でエンジンも大まかには同じ4気筒。
スエーデンの首相も所有していたとかの9000グリフィンV6も所有していたことはあるが、エンジンはオペルでOILに冷却水が混じり手放しました。
総じてクラウン(後輪駆動)のほうがすすんでいた車だと感じた記憶です。
SAABも9-3、9-5になり、より進化した車になったが、欧州車の世界ではターボも当たり前になって・・・。
ワールドビジョンでの会社経営は一筋縄では行かなかったのだろうと思う。
正直なところ、”誰も救いに来ない、来ても条件が合わない”とは思いませんでした。ケンターハムのように日本資本が引き継ぐことは出来なかったのか?
それでもSAABを選ぶ僕ですが・・・。
真のSAABフアンです。